ハロウィンにお菓子をくばるおじいさん。[ Web 小説 ][2000文字]

あらすじ

ハロウィンになるとお菓子をくれるおじいさん。
毎年お菓子を上げていて子どもたちもたくさん来るようになってきた。
今年は特別なお菓子を用意する。

ハロウィンにお菓子をくばるおじいさん。

「とりっくおあとりーと!」
小さな子どもたちがおばけの仮装をしてきゃっきゃと声を上げていました。
子どもたちが訪れる家は、優しいおじいさんが住んでいるお家。おじいさんは、毎朝、子どもたちが学校に登校するのを見守って、挨拶してくれる人でした。

おじいさんがハロウィンを知ったのは子どもたちとの会話でした。
おじいさんは毎朝家の前で子供達の通学を見守っていました。いつものように子どもたちの通学を見守っていると、男の子の一人が話しかけてきました。
「おじいさんはハロウィンって知っている?」
「いいや。なんだいそれは」
おじいさんは昔のことはよく知っていますが、最近の行事についてはあまり知りませんでした。
「えっとね、みんなでおばけの格好をして、『とりっくおあとりーと』っていうの。言われた人はお菓子を上げないとイタズラされちゃうの」
「イタズラされちゃうのは困ってしまうね。お菓子を準備しないとね」
「うん。お菓子がないと大変なの」
子供がこくこくと頷きます。
「ハロウィンのときにおじいさんの家に行ってもいい?」
もじもじとした様子で男の子は尋ねました。
「ああ、おいで、美味しいお菓子を用意して待っていよう」
おじいさんの目はキラリと光っていました。

その年のハロウィンの日、おじいさんは美味しいお菓子を用意して、男の子がやって来るのを待ちました。男の子は白いシーツをかぶって、おばけの格好をしておじいさんの家にやってきました。
「とりっくおあとりーと!」
男の子の可愛らしい声が響きます。
「イタズラされるのはかなわないなぁ。これを上げるので許してくれないか」
おじいさんは用意していたお菓子を渡しました。
「ありがとう、おじいさん」
男の子は感謝の言葉を述べました。

その年のハロウィンでは、男の子とその男の子の友達6人がおじいさんの家にやってきただけでした。7人だけ。おじいさんがたくさん用意したお菓子は配られることもなく捨てられました。他の子どもたちはおじいさんがお菓子を用意して待っていることを知らなかったからです。

来年のハロウィンではおじいさんのお家でお菓子がもらえると噂になりました。14人の小さなかわいいおばけさんたちが「とりっくおあとりーと!」とおじいさんのお家を尋ねました。おじいさんはニコニコと笑って美味しいお菓子を渡しました。

翌年にはもっと多くのおばけたちがやってきました。その翌年にはさらに多くのおばけたちが。毎年毎年おじいさんの家には小さなおばけたちがやって来ました。おじいさんはいつも美味しいお菓子を子どもたちにあげました。

年月がたち、ハロウィンのことを教えてくれた男の子が大きくなって、もうおじいさんのお家に訪ねに来なくなりました。でもおじいさんは毎年毎年お菓子を用意して子どもたちを出迎えます。近くの子どもたちはみんな、おじいさんのお家に訪れます。

ある年のハロウィンの日、おじいさんは子どもたちに特別なお菓子を用意しました。ずっとずっと子どもたちに渡したいと思っていたもの。子どもたちがいっぱい来てくれるようになるまで渡すのを控えていたもの……

その年も、いつものように小さな子どもたちはお菓子をもらいにやって来ました。
「とりっくおあとりーとっ!」
可愛らしいおばけたちは声を響かせます。
「やあいらっしゃい。今日は特別なお菓子を用意したよ」
おじいさんは小さなおばけたちにお菓子を配ります。小さなおばけはきゃっきゃっと笑ってお菓子を受け取ります。今年はどんな味がするお菓子なのだろうと期待に胸を膨らませます。
「みんな私が好きかい?」
おじいいさんが小さなおばけたちに聞きます。
「美味しいお菓子をくれる優しいおじいさんは大好き」
無邪気なおばけたちは笑って答えます。
おじいさんもにっこりと笑います。

その年のハロウィンでは、体調の悪くなる子どもたちがたくさんいました。

あとがき

ハッピーハロウィンヽ(=´▽`=)ノ

お菓子をくれないといたずらするぞっ!

日本もハロウィンが一般的になってきましたね。今回はハロウィンにちなんだ物語です。もっとお話を用意したかったのですが、今回のお話しか用意できませんでした(´・ω・`)

お菓子をくばるおじいさんの物語です。ただお菓子をくばる風習、特に知らない人からお菓子をもらうということに、私は怖いと思うのです。

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